私の断熱の考えの話をかきます。
断熱材は昔に比べて非常に家を建てるには大切な材料です。
快適な住環境を過ごすために家の断熱というのは安易に考えて施工できない大切な
箇所です。
断熱材は今多種多様に色々な工法色々な材があるのに施主様はあまり意味も分からず
各建設会社にお任せで施工してもらってますよね?
結局、各建設会社が良いとされる断熱材が施工されてると思います。
断熱材もいわば工期短縮施工しやすさが1番になっていてそれが良いと決めつけられ
お施主様もわからないまま使っています。
そんなグレーな部分が結局家を快適にする1番の要素なのに気にしないというのが
私は納得いかないです。
そこで、ここの話は断熱の事について少し書きます。

私の思う断熱材の理想はいかに湿度を通すか
これが1番と思ってます。
今の住宅はほとんどがプラスチック系断熱材の施工がメインです。
特に現場発泡系断熱は非常に施工数が多くなってると思います。
現場発泡断熱材は気密性、施工工期の短縮が非常に優れて各社好んで使われてます。
これの良い所は隙間なく断熱が施工できる。これも私は非常に凄いと感心しています。
でも、私の建てる新築工事には使いません。それは、調湿のコントロールが出来ない所です。
構造木材の間に発泡断熱材を吹き付ける訳ですから木材の吸放湿を妨げになってしまう
私の建てる家は無垢の家造りです。
天干材で構造体を造るので木材の吸放湿が大事になります。
その為現場発泡系は新築では使いません。
植野工務店の建てる家は50~60年と長く住んでほしい家です。
その為には石油系プラスチック断熱材は使いたくない、50~60年と経年変化で劣化されては
困ります。紫外線の害がない限り持つとは言われてますが
やはり、私は、使いたくない。そんな理由で石油、プラスチック系断熱材は使いません。
ただし、リフォームでは話は変わり、構造体の作り方によっては石油系、プラスチック系も使います。
多いのは、外断熱で施工する事が多いです。

で、私が、新築で使う断熱材はグラスウールをメインに使用しています。
グラスウールはガラスを繊維に変えて経年変化のなく火にも強くそれに調湿も少しですがします。
私のあつかう木材にはうってつけです。
材料コスト的にもリーズナブルで私は最高に良い材料と思っています。
しかし、やはり、グラスウールにも欠点があります。
まずは、施工性。
発泡系断熱材は新築3日程度で終わります。
グラスウールは私が施工して10日はかかります。
それだけでも、工期短縮と考える建設会社さんは扱わないと思います。
断熱施工技術も必要になってきます。
いい加減な人が施工すると躯体の間に隙間が生まれていたり断熱材料の不足だったりと
施工の面からも問題が生まれます。
私は、だからこそ人任せにしない私がきっちり目で見て施工する事にこだわっています。


こんな感じにグラスウールを充填していきます。
写真は付加断熱仕様なのでこの上から又グラスウールを外断熱で施工していきます。

グラスウールは特徴を理解していないと内部結露の原因になります。
繊維状なので湿度を呼んでしまうという欠点があります。
その為、気密シートの施工も大事になります。
気密シートの施工はどの断熱材にも施工が必要となります。しかし、必要としない断熱材の施工方法も
あります。その色々な断熱材によってやり方が変わってくる。
それを理解して施工しなければいけない。それが断熱材です。

どの断熱材にも欠点、利点が必ずある。それを理解している建設会社に施工してる所に
頼むのが1番だと思います。

植野工務店の仕様を少しだけ書きますね。

植野工務店は、

●基礎断熱の内側施工、外回りは押出発泡系第三種断熱材100mm
                外回り土間部は押出発泡系第三種50mm
●壁断熱 付加断熱施工 内側 充填グラスウール断熱 高性能グラスウール16K100mm
                 外側 外張りグラスウール断熱 高性能グラスウールボード16K50mm
●天井断熱 桁上断熱施工 高性能グラスウール10K300mmブローイング

これが植野工務店の標準施工になります。

予算の兼ね合いでもっと高性能にしたいのが現実なのですが、
お施主様との打ち合わせで決めます。
断熱数値Q値1.5前後で毎回やっていますが、熱交換の数値はいれないで1.5前後です。
熱交換も合わせればもう少しQ値も下がります。
後、付いてる断熱サッシの仕様でも変わってきます。
植野工務店では断熱サッシは樹脂系ペアガラス(高性能アルゴンガス入LOW-E)が標準仕様です。
今は、トリプル硝子も出てきていますのでそれによっても又断熱数値も変わってきます。

大工兼建築士の思う事
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断熱の話